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ボランティア [Everyday life]

先週土曜日のボランティア。

といっても、肉体労働ではありませんが...(笑)

動物が危ない状況にあるということを知ってもらうための話をする、というものです。

(まあ、飛行機に乗り電車に乗り人前に立つという意味では肉体労働もあるかな?)



こうした話をどこかでするボランティアというのは、依頼されたり機会があればやるのですが、今回は学会。

私の所属する研究会のシンポです。

本来ここでは、自分の研究成果を発表するような場であり、どちらかというと自分のためにやるもの。

というロジックでいくと本来は自分がいつもしているCSR関連の仕事の内容にからめれば自分のためになるのですが、5年ほど続けているこのシンポ、ここ3年はずっと動物のためのテーマで発表をすることにしています。

なので、自分では自分の得意なことが一番活かせるボランティアと位置づけている活動です。




ちなみに今年は、昨年初めて明らかに(?)された、どのくらいの愛玩動物がサプライチェーン中で死亡しているかという数値を紹介。


RIMG0103 (Copy).jpg



つまり、ブリーダーから「出荷」され、オークションにかけられ(あるいは直接店舗へ)、ペットショップへ行き最終的に売られる時点までに、どのくらいの犬猫が死んでいるか、という数値です。

これは実は今まで闇に包まれていました。

いったいどのくらいの動物が、繁殖から消費者の手に渡るまでに死亡していたのか。

が、昨年初めて、自己申告ベースの数値を環境省が発表(報告をする自治体はすべてではなく、そのベース自体小さいようですが)。

それによるとこの写真のようなことだそうですが、欧米3カ国の平均と比較すると報告されている死亡率がずいぶん少ないことに、私はすごく疑問を抱きました。

まだ調べ切れていないのですが、設問の仕方、報告の仕方に何か鍵がありそうです(今のところは私の勝手な分析ですが、日本だけが極端に死亡率が少ないなんていうことは、まずありえないと思います)。

死産は含まれていないようですし、輸送中の死亡が対象となっているのかどうか。

いずれにしても、動物繁殖と消費の実態を、少しでも明るみに出そうとする環境省の試みは、評価できると思います。

繁殖をもっとモニタリングしようという試みが、やっとスタートしていますね(犬猫等健康安全計画の提出, etc.)。

私はいつも思うのですが、このトピックに関しては環境省は味方ですから応援したいと思います。



前回「うれしかったこと」があったと書きましたが、その一つが、この発表をした後で、何人かの先生方から「犬(猫)を妻/子供が飼いたいというんだけど、あなたの発表内容からすると、こりゃあペットショップで買わない方がいいんだね?」と言っていただいたこと。

動物のことは獣医学とか畜産学など以外の学会だとほとんど話題にならないので、毎年自分に縛りをかけ、やるようにしています。

20分の発表+1時間のパネルディスカッションですが、準備には何日かかけています(旅費・参加費など経費も自己負担)ので成果を数人とはいえ見ることができてうれしい日でした。

ただ、「XXという犬(猫)種がいいって、妻が言うんだよ」「保護犬(猫)って、トラウマがあって飼いづらいんじゃない?」とのこと。

たしかに、ブリードにこだわると保護動物を迎えるハードルは上がりますが、特定の種類だって待てば現れる可能性は十分にある。

でも、このトラウマの部分については、そういう部分がなきにしもあらず。

この時は、以下のことをお伝えはしました:

1.保護団体から迎えればトライアルがあるから、自分の家庭に合うかどうか検討できる

2.トラウマのある子でも変わる可能性は十分にあって、そのこと自体がすばらしい体験とポジティブに捉えてほしい、そこから子どもが学んでほしい

さて、来年、この先生方はどうしているか、お聞きするのが楽しみです。

そして、犬猫のトレーニングというのは、こういう時にこそ役立てるものではないでしょうか。

実はこの会話は、そのうちお一人とはメールベースで続いてて、さすがサステナブル研究者、かなり突っ込んで倫理的な問題に気がつかれています。

これはまた、次の記事で...


社会全体(特に子どもたち)に、そういう「トラウマのある」どうぶつ達との接し方をきちんと教えていくことが、本当に動物と共生できる社会の構築の第一歩ではないでしょうか。

何でもそうですが、動物のことも、なぜそうなったのか、という背景があり、原因は人間にあることもたくさんあります。

この動物達のオーバーフローを生み出したのは、繁殖業者ではありますが、もとはと言えば消費者である私たちの意識の問題です。

私のミッションは、こうしたことを広く伝え、どうやったら本当に「持続可能」で「自然と共生できる」社会にできるのかを一緒に考えていくことだと思っています。


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rosemary

うちのモーリーはご存知の通り、昨年ある御宅の異常繁殖から保護されたラガマフィンです。
トラウマ。。。といいますか、ご飯の食べる動作がややノーマルではないとか、一人遊びが得意とか、特徴のように捉えられる事象しか今の所認知できていません。
とはいえ、わたしのほうにもトラウマはあります。
獰猛さが前面に出ている猫たちとの記憶、ローズとの記憶のなかで気候などに左右される彼女の読みきれなかったパニック的な性格。。。
動物と接していてどこかで極小さな未知なる恐怖や不安となっていると感じることがあります。取り除きたいものです。
なので人も猫もお互いの経験を察し「お互いさま」とおりあいをつけられる、もしお互いに「トラウマ」がるならば、一緒に忘れて行ける関係を築けたら素敵。。。と夢見ています。
「保護猫」を迎えての感触です(^_^*)
by rosemary (2016-06-04 01:55) 

Mari

☆ rosemary さん

興味深い視点のコメント、大変ありがとうございます。
「動物と接していてどこかで極小さな未知なる恐怖や不安となっている」という点について、私は別の感想を持ったのですが、これが、日本人が昔から言っている「自然への畏敬の念」とも通ずるところがあるのではないかな、と。
それが「タブー」として開発を阻んできたということもまた、事実であり、それ自体、悪いことではないような、そんな勝手な感想を持ちました。
異なる種とどう交わっていくか、これは人間と自然とのかかわりの永遠のテーマであり、私が動物に関心を持つ理由でもあります。

「お互いさま」の部分、私も rosemary さんと同じ意見です。
このブログのタイトルも、そこから来ているので... (三日月が満月に近づき満ちて行くプロセスを大切にしたいということで)。
モーリーちゃんと rosemary さん、素敵です♡


by Mari (2016-06-04 10:16) 

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